2014年4月24日木曜日

「勤労感謝の日 11月23日」 日本の神話には米作りの話があります。また、日本の祭りや儀式の多くは、米作りと関係が見られます。 日本神話の物語の一つに、天孫降臨の話があります。その話において、天照大神(あまてらすおおみかみ)は、孫のニニギノミコトを日本に派遣される時に、次のような言葉を与えたと伝えられます。 「豊葦原(とよあしはら)の千五百秋(ちいほのあき)の瑞穂国(みずほのくに)は、是れ吾が子孫(うみのこ)の王(きみ)たるべき地(くに)なり。宜しく爾(いまし)皇孫(すめみま)就(ゆ)いて治(しら)せ、行矣(さきくませ)。宝祚(あまつひつぎ)の隆(さか)えまさんこと、まさに天壌(あめつち)とともに窮(きわま)りなかるべし」 すなわち、日本は、稲穂が豊かに稔る国であり、皇室の祖先は、この国で末永く繁栄するように、天から遣わされてきたとされているのです。 天孫降臨の際、天照大神は、次のように命じたと伝えられます。 「吾が高天原きこしめす斎庭(ゆには)の稲を以てまた吾が児(みこ)に御(まか)せまつる」 すなわち、天照大神は、自ら高天原で作った稲を、ニニギノミコトに与え、日本へ行って、米を作るように命じたというのです。 神話の伝える遠い昔から今日まで、日本人は米を食べ続けてきました。そして、昔も今も、米を作る日本民族を象徴する存在であるのが、天皇陛下です。 初代・神武天皇は、伝承によれば、紀元前660年に、大和の橿原(かしわら)において即位式を挙げました。『日本書紀』には、それから4年ばかりたった神武紀元4年の頃に、「天神を郊祀(まつ)りて用(もっ)て大孝(おやにしたが)ふことを申ぶ可しと、乃(すなわ)ち霊時(まつりのには)を鳥見(とみ)の山中に立つ」という記述があります。 これは神勅に従って大和に国を定めて農耕に励み、みるべき収穫を得た、という感謝祭を意味するものでしょう。この鳥見山の祀りが、日本の祭りを代表する新嘗祭(にいなめさい)、大嘗祭(だいじょうさい)の起源とされます。 新嘗祭は毎年、11月23日に行われます。天皇陛下が神に新穀を供えて祀り、神に収穫を感謝し、かつ自らも試食をする祭儀です。特に、新しく即位した天皇陛下が初めて行う新嘗祭を、大嘗祭といいます。大嘗祭は、天皇陛下が即位後初めてとれた新米(初穂)を神に供え、収穫を感謝するとともに、即位を報告し、新しい世に対する神の加護を祈る儀式です。 天皇陛下は、皇居で自ら田植えや稲刈りをされています。そして、神に収穫を感謝し、神の加護を祈っておられます。これは昭和天皇が始められ、平成になってからは今上陛下が引き継がれたものです。天皇陛下は、5月末ころに皇居内の水田で、五穀豊穣を祈る「お手植え」を行い、稲の苗を植えられます。そして、10月初め頃、「お稲刈り」をされます。収穫された稲は、新嘗祭に使われます。 このように天皇陛下は、自ら米作りをすることによって、人間と自然との調和のために、象徴としての役割を担っておられるのです。 祭日にはそれぞれ深い意味がありますね。隠された歴史が眠っています。

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